松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

和歌集

日野資枝入門 おゆかとの交流

幸弘歌に資枝が引いた長点。右の歌は下の句の「猶」の字が「今」に修正されている。

幸弘歌に資枝が引いた長点。右の歌は下の句の「猶」の字が「今」に修正されている。

真田宝物館には、日野資枝が「おゆか(遊歌)」なる人物に宛てた書状や「ゆか」を仲立ちとして日野資枝【ひのすけき】が点を引いたと思われる歌稿が伝来する。
「ゆか」という人物の詳細は不明であるが、祝賀集『ともづる』には長文の序を寄せ、『ともづる』付本には「浅草境内御出入」と記される。七十の賀の到来控えには、「ゆか」が二五包もの短冊を取り次ぎ、その返礼の御寿餅を取り次いだという記録がある。

幸弘歌稿畳紙上書「丑(寛政5年1794)三月二九日二条家より来題ゆか方文通」

幸弘歌稿畳紙上書「丑(寛政5年1794)三月二九日二条家より来題ゆか方文通」

『橋立』の祝儀目録『橋立秋千種』に書かれた「遊哥」(左端)。「浅草院内御出入」とある。

『橋立』の祝儀目録『橋立秋千種』に書かれた「遊哥」(左端)。「浅草院内御出入」とある。

寛政元年正月の年賀祝儀目録『御年賀御祝儀一許』に書かれた「遊哥」。「冷泉様御門葉」とある。

寛政元年正月の年賀祝儀目録『御年賀御祝儀一許』に書かれた「遊哥」。「冷泉様御門葉」とある。