腹痛に噛み残したる観世音 | 斗凉 |
干潟の舟の幮に日の影 | 梅足 |
四郎兵衛か関路一里も千里にて | 菊貫 |
仲人なしの娵の愛想 | 馬隠 |
又出たと笑ふ田舎の言葉癖 | 環川 |
二疋か間にどしと菌桶 | 斗凉 |
制札の年号古き守護不入 | 梅足 |
狂ふも哀れ附紐の所化 | 環川 |
なまめきし障子の蔭へ夏の月 | フ |
貌真赤いに聟の小謡 | 菊貫 |
汐煑と共に呑込む生マ欠ヒ | 馬隠 |
性に合たと江戸にそれなり | 雪江 |
此頃は寄るもさわるも花の事 | フ |
角くむ芦に角落す鹿 | 三遥 |
- 作者(連衆)
- 三遥・雪江・環川・馬隠・菊貫(真田幸弘)・梅足・斗涼