飲よりも吸に雛の酒か減 | 御 |
労たく腰ののふとき縫上 | 花足 |
窓へ顔さなから出さぬ待女郎 | 馬隠 |
文て尾鰭を巻て塩焼 | 環川 |
なくられて腹も立れす縄簾 | 杵十 |
一町続くたこの留守 | 雲牙 |
花の灯の謂れを下女の聞たかり | 梅足 |
庭の桜にいさむ竹馬 | 御 |
霞にも団十郎の紙鳶 | 太路 |
日永の御番袖にかき餅 | 梅足 |
神鏡にからりと銭の当る音 | 花足 |
礦の支度は入らぬ関取 | 杵十 |
有明の影ほのかなる需の中 | |
露もころりと今剃の尼 | 馬隠 |
- 作者(連衆)
- 太路・梅足・雲牙・杵十・環川・馬隠・花足・菊貫(真田幸弘)