松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

表(オ)

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文化元年甲子初穐
俳諧乃連歌


日くらしや入相の鐘の間はり
 磨立たる朏の鎌
花薄風にあやなる色見へて
 窓の簾の破て其侭
事そきし旅の調度の面白し
 矢立の墨の水に扮引
五月雨も簔こしほとのおこたりは
 爰らの杉の垂るゝ枝ふり