元日ハまた常闇の五十町 | 白日 |
青い畳に子と遊ぶ妻 | 梅足 |
住居をも一すねすねて若隠居 | 笑口 |
家越の舟に狆のうわ乗 | 馬隠 |
綿着せて見たきやう也冬牡丹 | 大路 |
いつも留守かと思ふ囲ハれ | 梅彦 |
能いきりやうほと凄き物洗ひ髪 | 白日二 |
祝ふでもなく祝ふ忌明 | 貫環六 |
手料理て済人斗りり梅の宿 | 梅足二 |
蓼も二葉に汲て取鮎 | 笑口二 |
御忌よりハ涅槃詣ふの淋しくて | 梅彦二 |
肱枕する留守の極楽 | 大路二 |
雲ひとつ動かで月の静也 | |
やはり霜かとおもふ露霜 |
- 作者(連衆)
- 貫環・梅彦・大路・馬隠・笑口・梅足・白日(真田幸弘)