奥向て太夫の真帆も春なれや | 貫環三 |
頻迦に菩薩琴の連弾 | 白日四 |
虫干の袂から出る熨斗昆布 | 簣十四 |
霊鷲山ともたつ雲の峯 | 「陸馬四 |
傘と鐘に名たかき知恩院 | 太路四 |
四条の雪に夏を言出す | 貫環四 |
獅子舞にそつくり顔の十二様 | 菊武四 |
しつた同士も覗く聟入 | 牛如五 |
焼餅はなささうなもの廓にも | 貫環五 |
霧なまくさき今戸真崎 | 太路五 |
脇差を一腰月に懐手 | |
狂歌のたねに虫をきく人 | 菊武五 |
木樨は黒木の鳥居匂はして | 立葵五 |
雲になかるゝ嵯峩の筏士 | 「牛如六 |
- 作者(連衆)
- 白日(真田幸弘)・貫環・簣十・陸馬・太路・菊武・牛如