春雨の京に留たまらぬ銭銀遣ひ | 太路六 |
姉女房郎を叱るのハ酒 | 梅足四 |
やね船を出し切妻のほつと息 | 簣十三 |
鷹の瞳に不二も豆程 | 花足二 |
脱て置蓑をふるへハ落薄氷 | 雲牙三 |
醫ハ意なりとて親切な醫者 | 貫環四 |
提ぶりの体で仕懸る懸時計 | 簣十四 |
二度夜の明た様な産声 | 花足 |
百里来た足とハ見えぬ伊勢戻 | 雲牙四 |
桃の節句か雛の突出し | 白日公四 |
聟入に春めく宿の春盤青畳 | 花足五 |
風光るなり言玄突の弓 | フ |
古筆見の月の一絶もてはやし | フ |
餉を袖に肩の張る秋 | フ |
- 作者(連衆)
- 白日(真田幸弘)・太路・梅足・簣十・花足・雲牙・貫環