千ケ寺の廻り/\て法輪寺 | 牛如三 |
弓矢に代た笈も長生 | 梨東三 |
乗合の舟に傀儡の脇に立て | 菊武四 |
当こするてもないが悪口 | 有佐四 |
郭公風鈴の音に紛らハし | 立葵三 |
學寮しんと昼の蚊柱 | 梨東四 |
哥合我たつ袖と尋来て | 有佐五 |
月の酔秋しる草むらの露 | フ |
日を横に野駒の眼赤し夕もみち | 花足五 |
都古郷の水にあたる開屋殿 | 梨東 |
七府には掬粷を寝寐せて十府のさと | 菊貫五 |
義理の徳を今に言出す | 貫環五 |
咲揃ふ樹々の梢は花の雪 | |
紙一重さへうつとしい春 |
- 作者(連衆)
- 菊貫(真田幸弘)・牛如・梨東・菊武・有佐・立葵・花足・貫環