松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

名残表(ナオ)

画像を拡大する
鶯にとも@吶@りつく/\立留り  雲牙 四
 百姓わたし棚なして漕く  菊武 三
連退とよそ目に見へる旅女衒 白日 三
 出茶屋の妻の流石氣配リ  簣十 三
青竹の手摺も枯て廿日艸  馬隠 三
 大悟尊く奈良漬に酔  「雲牙
噺好きとろりともせす十三里  梅足 三

 幾度しきる松風の雨  簣十 四
田楽を娵に焼かせてちやくむちやく  梅彦 二
 笛か敵の入歯恥かし 貫環 三
星影の飛々移る水車  莫牙 五
 今入汐の夏の浅霜  万年 三
草も木も寐るに鮎唄夜蕎麦切 白日 四
 氣違立て居たるぬかるみ  陸馬 三
作者(連衆)
白日(真田幸弘)・雲牙・菊武・簣十・馬隠・梅足・梅彦・貫環・莫牙・万年・陸馬