松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

2表(2オ)

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百両の鴬待持て春の旅 甘棠
 神國成れや畑に安産 魚渕
乱軍を余所にうかれ女白拍子 沾花
 美人の素〓{「白」に「八」}連城の璧 白日
虫干の離寐ほれた風情なり 不騫
 昼も凉しき草庵の月
くる/\と剃て誠の乗桑門

 見馴ぬ鳥がいほう城堀ろる山 魚渕
迷ひ子に親の心の三十日闇 甘棠
 能の咄の解せぬ新造 沾花
口切た梅紅白歯の笑ひ〓{「白」に「八」} 白日
 若菜の笊を落る薄ツウ?氷 魚渕
淡雲雪に行幸もとりの黒牡丹 不騫
 艸履の返り土埃たつ
作者(連衆)
白日(真田幸弘)・甘棠・魚渕・沾花・不騫