世の中へ撞ねと響く三井の鐘 | 雲牙 |
勘当調度當る厄年 | 御 |
桶伏を揚る力はそとに有 | 馬隠 |
目と目て噺す様な相惚 | 梅足 |
のかれねと知ても迯る煤の胴 | 雲牙 |
根付時計の日か暮て居る | 牛如 |
鎌倉へ松魚命と膝栗毛 | 午睡 |
河太郎とらへた川に人百 | 芦風 |
風呂敷に包し物を其儘に | フ |
内々御意も有りし禁盃 | 有斐 |
中入は程よく暮て烏帽折 | 如圭 |
さいかち虫の髪て書も讀 | 子絃 |
花は今盛りと思ふ宵の月 | フ |
名もなき橋に立し陽炎 | フ |
- 作者(連衆)
- 菊貫(真田幸弘)・子絃・如圭・有斐・芦風・午睡・牛如・梅足・馬隠・雲牙