綿かつく内侍も曠か踏歌の夜 | 有斐 |
眼光に色を含むほろ酔 | 柳絮 |
青竹に御威光の鶴結ひ付ヶて | 如圭 |
舩は掟の膝切の川 | 子絃 |
宮寂て石の華表に苔衣 | 柳絮 |
まなはん炷て奉納の琵琶 | 有斐 |
子の様に鹿立の狆秘蔵して | 遮莫 |
逢ふ人ことに長い本復 | 如圭 |
強弓の弦も手練のかけはづし | 子絃 |
立派に雪を掻し新宅 | 遮莫 |
身請してからは咄も少なくて | 柳絮 |
不審ものなり下女めかぬ下女 | 花足 |
けしからす犬の鳴たつ月の夜に | フ |
はや秋風のさそふ川浪 | フ |
- 作者(連衆)
- 有斐・柳絮・如圭・子絃・遮莫・花足