松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

名残表(ナオ)

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蒼荒鷹の過退羽に散らす萩の暮  簣十
 そはゆる駒のふみ抜た橋  莫牙
鎌倉の古跡利温泉の足ためし 白日
 牽頃頭を速連くてわめき十五王  梅足
袖曳て噂咡(囁)のて高笑ひ  陸馬
 煤の草履の床に片/\  莫牙
雪被積る南天鷺の姿あり  仝

 御朱印きつと附し??善寺  陸馬
白/\とひゝ置た砂原の夏の月
 久しく聞た鯛の???針医者  梅足
百姓の誰か前ても大胡坐  陸馬
 尼任のたつとゝすむ孝行の門  莫牙
後三年陸奥のなふりも?耳馴て  「梅足
 古筆も古画も好けは集まる
作者(連衆)
白日(真田幸弘)・簣十・莫牙・梅足・陸馬