松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

名残裏(ナウ)

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杣か業子に譲らぬも親心  雲牙
 あふない所に関の雪隠  梨東
箸火焚て雪の厩の胡姻  立葵
 四十を寿く剃し薮医者  牛如
片田舎廻らぬ金を水車  太路
 此一郷か是て千石  フ
休むなら迪の事に花の陰  フ
 小雨は晴て跡の麗

釣船の沖に並て春霞 環川
 遠く居て生酔へ水
百年忌祝といわぬ斗り也  梅足
 腹腹からせつく戟の元服  花足
居風呂を上れは袖に文か有  梨東
 礼奉公に白髪一筋  雲牙
旅人にかつら男も打交り
 秋の暑さのしれる笠あて
作者(連衆)
花足・梅足・環川・太路・牛如・立葵・梨東・雲牙