松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

表(オ)

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誰やらか姿に似たり今朝の春
 注連張る桶に清き若水
丸窓へまつ初東風の吹きそめて
 何か思案の小首かたける
又してもいそけハ旅の物忘れ
 杭を廻れハ岸へ着舩
月代に泊烏のむれ/\に
 やしき細工と見ゆる虫篭