松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

表(オ)

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文化二年十月廿九日
俳諧之連歌


凩に深入したりミそさゝゐ
 庭も軒端も霜の白妙
兼題の片手ハ火桶かゝえ居て
 笑ひの高き下おのこそよ
漕出せハ直に着たる渡し舩
 山田棚田の色附にけり
昼の月幽に鐘の聲細し
 いつれちゝれし秋の帷子