北へ行鳫猪牙身もうわの空 | 簣十 二 |
男盛りの目立つ青髭 | 成孚 二 |
恵方帋よけつゝ入る煤の竹 | 其漣 二 |
尺にハ足らぬ雪が真雪 | 如圭 二 |
長〓付く千石舩に水切レて | 惠風 二 |
北斗を的に二百里の嶋 | 春眠 二 |
下戸の名を遂よと母の状毎に | 完路 二 |
居なから楼番城の閑ン | 白日 三 |
水論の種井/\に芽を出して | 簣十 三 |
藪入を見に娵入ほと人 | 梅足 三 |
髪形小野の小町と嬲らるゝ | 其漣 三 |
露と答へて朝の月代 | フ |
桐一葉落て明るき窓の秋 | 成孚 三 |
虫に感する草の下陰 | フ |
- 作者(連衆)
- 梅足・完路・春眠・惠風・如圭・其漣・成孚・簣十・白日(真田幸弘)