紅毛の眼の猶赤き別れ酒 | 亀文 |
草くさいとなふる移り香 | 珠成 |
笹蟹のふるまひに似た土用干 | 菊貫 |
寝た子にしのひ/\剃刀 | 環川 |
出入する舂屋は跡を掃除して | 立葵 |
時行唄まて乗て来る舩 | 梅足 |
須摩は須磨明石ほの/\陽氣立 | 素外 |
調合すむを待て出す膳 | 松岡 |
髪を嗅やうに咡く罔両 | 亀文 |
素人めかせて藝者憎らし | 一歩 |
砂糖湯のこほれて琴の下を行 | 松岡 |
下賀茂辺り物毎か雑ッ | 規外 |
そろ/\と晴れかゝりたる胸の月 | |
実意は深し病中の和哥 | 素外 |
- 作者(連衆)
- 規外・一歩・松岡・素外・梅足・立葵・環川・菊貫(真田幸弘)・珠成・亀文