松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

裏(ウ)

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新造はまた川竹の今年竹 花明
 恋と佛に金も湧き物 菊貫
積善の家へあまんの戻牛 亀齢
 筆結ふて居る文字の関守 六〓(椀の旁のウ冠ナシ)
夕くれや燈しに移る雪明り 清遠
 箱入娘言はゞ室咲 升来
緋縮緬ちらり媚て座敷鞠 寉媛

 笑ひ上戸の腮を氣遣ふ 素〓(示偏に央)
葉桜に曇る上野ゝ時鳥 文栄
 月暮遅し四月上旬
桶伏の穴へ土産の袋飴 素麿
 宗旨を聞て嫁にする嫁 冬央
庭の花はや散かちに掃寄て
 ときれも見えすもゆる陽炎
作者(連衆)
冬央・素麿・文栄・素〓(示偏に央)・寉媛・升来・清遠・六〓(椀の旁のウ冠ナシ)・亀齢・花明・菊貫(真田幸弘)