松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

裏(ウ)

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秋ならぬ柳出口の品定 白日
 前輪に手綱後朝の騎馬  花足
業平も首途を雪にさゝへられ  梅彦
 僧も袴て鞠の中入  莫牙
奇麗好御隠居付に撰はれて  梅足
 功者に喰て見せる茹蟹  馬隠
駕舁も片袒右肩の擔太坂  陸馬

 古稀の身なから旅も主命  双鳬
移る日の月と見られて鏡立
 縮の中に吉原の雪 貫環
篭の虫思ひ揃て餌を忘  梨東
 また濡て居る席書の龍  双鳬
花ハ今盛といへと四方六方
 遅日嘸かし牢輿の中  陸馬
作者(連衆)
白日(真田幸弘)・花足・梅彦・莫牙・梅足・馬隠・陸馬・双鳬・貫環・梨東