松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

裏(ウ)

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祭ほと新造出しの仲の町  花足
 三十相ハたしか御妾  梅足
晴天に草履を濡らす滝の前  莫牙
 弓竹も伐る八庄のか藪  雲牙
鶏へ野鷹のおろす杣か軒  馬隠
 遠慮して打借牛の鞭  梨東
矢瀬の娵恋の重荷ハ黒木にて 白日

 置洗濯ハ脛の見納め  梅彦
漉むらほとに雲晴て雁の声  簣十
 むかし感する猿沢の月  万年
喰はぬ日ハ悟開らけて頭陀袋  立葵
 位牌に向ふ太夫淋しき 貫環
花生にことかけしろのかつら壺  万年 二
 王子戻りの眠い元日  梅足 二
作者(連衆)
貫環・立葵・万年・簣十・梅彦・梨東・馬隠・雲牙・莫牙・梅足・花足・白日(真田幸弘)