揚雲雀霞の網を出て啼 | 二立葵 |
野道でどんに見へる傾城 | 三白日 |
振袖の飛車手王手に酔倒れ | 三笑口 |
神輿時分に桟敷人なし | 三貫環 |
石橋の牡丹細工も廿日程 | 三太路 |
器用か敵今に厄介 | 二牛如 |
手に取て知れぬ卵の尻頭 | 二菊武 |
金谷の雨に髭咎めする | 三立葵 |
笈の戸を開けハぷんと梅匂ふ | 四白日 |
新造さかしく春の記行 | 四笑口 |
青梅着た雇女房の牛祭 | 三菊武 |
跡腹病める紙の強飯 | 二万年 |
夕月のいろか出て居る雲の間 | |
煩ふ鹿に奈良の廻状 | 三牛如 |
- 作者(連衆)
- 万年・菊武・牛如・太路・貫環・笑口・立葵・白日(真田幸弘)