吉原ハ八朔梅も雪の中 | 花足 二 |
恋と酒とに折れる天秤 | 雲牙 二 |
鉄炮も斯ハ成たる干河豚汁 | 馬隠 二 |
慥に小兵衛坊主編笠 | 簣十 二 |
靄深し物咎めする神の山 | 万年 二 |
馬もしら泡かんて初陣 | 白日 二 |
短冊に寿永の頃の噂出て | 立葵 二 |
雪の茶の湯のつくばいに湯氣 | 雲牙 三 |
かそへ日も奢る揚屋の別世界 | 貫環 二 |
かよはき腕に能〆まる琴 | 馬隠 三 |
角力めといはれて嬉し子の肥り | 梅彦 二 |
罔両見ても騒く荒鷹 | 立葵 三 |
些雨を含て月の入かゝり | |
肘か痺れて京へ着く舟 | 簣十 三 |
- 作者(連衆)
- 梅彦・貫環・立葵・万年・簣十・馬隠・雲牙・花足・白日(真田幸弘)