松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

2表(2オ)

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尼ひとり捨子にかるく身をつかひ  立葵 二
 秣刈るのを待つて大的 貫環 二
鷭鷹に池中動く花蓴菜  花足 二
 うつして爰に玉つ島姫  陸馬 二
初に見た眼には被の短くて  梅足 三
 赤き禿は松の下草  斗凉
取巻て秋色櫻酒ひたし  花足

 百囀もかつく笛賣  呉潭 二
氣違の跡に続てくるふ蝶  陸馬 三
 又一景色雨の江の島  莫牙 二
祝舩の畠にいつの二葉瓜 白日 二
 空て猿なく鷲多き国 貫環 三
砂もつて研くか如くの暮の月
露覚へなくかけし下駄の歯
作者(連衆)
白日(真田幸弘)・立葵・貫環・花足・陸馬・梅足・斗凉・呉潭・莫牙