物申に菊の陰から返辭して | 菊貫 |
禁酒かために僧の取持 | 馬隠 |
手枕に見透されたる入ほくろ | 花足 |
明るき文に包む温石 | 環川 |
孝行の小舅まえに行渡 | 雲牙 |
雨に色ある庭の紫陽花 | 芦風 |
月を見ぬ宵は手燭の影涼し | フ |
錦の如くの御意に泣く尼 | 如圭 |
連歌にも良雄か筆の行届き | 子絃 |
魂すへて雪の居續 | 遮莫 |
もろく寐る大生酔に振きせて | 有斐 |
辛子に涙持し小坐頭 | 柳絮 |
板屋根も花の頃とて繕はす | フ |
雨吹晴らす東風のおもむき | フ |
- 作者(連衆)
- 柳絮・有斐・遮莫・子絃・如圭・芦風・雲牙・環川・花足・馬隠・菊貫(真田幸弘)