伽羅の香に迠も逆上せる春長閑 | 二靏媛 |
猫の毛はたく薄雲の膝 | 三仝 |
丼へはぢき将棊の歩浮て | 二清遠 |
暑さを忘れ水に河骨 | 二六〓(椀の旁のウ冠ナシ) |
世の為と薬施す寺尊し | 二亀齢 |
鞠て烏帽子のおかし寉取リ | 二冬央 |
能い男小春日和に鬢解けて | 二素麿 |
六ツ指を産む杣か後添 | 二甘棠 |
こりのつまの山の目論見秋の夜に | 二〓(馬に麗)龍 |
鐘の音迄も澄わたる月 | フ |
ゆふ/\と江湖のあした鳫の声 | 二蘿道 |
屏風に二景足らぬ八景 | 二霞外 |
散る花のもとに流るゝ水の綾 | 二フ |
風にたわめる若芝の伸 | フ |
- 作者(連衆)
- 霞外・蘿道・〓(馬に麗)龍・甘棠・素麿・冬央・亀齢・六〓(椀の旁のウ冠ナシ)・清遠・靏媛