いか栗の盗人銭鑓の面かけて | 梅足五 |
稚喧嘩の垣根から聲 | 立葵四 |
五月雨に鍾馗ハ寝せつ起されつ | 簣十三 |
寺の田植に出拂た村 | 太路二 |
錆切た虎鉄の鎌を譲られて | 立葵五 |
命代印地前におしい吉原 | 簣十四 |
鯛中の鯛笄も釣道具 | 白日公四 |
若旦那とハ見えぬ煤掃 | 立葵 |
あたゝかに着飾宿の冬牡丹 | 花足四 |
上下揃ツて神酒か酢くなもる | 雲牙四 |
初陣の曠レ駿足も髪に櫛 | 白日公五 |
男も恥る乳母の諫言 | 貫環子五 |
一筋に直な心を月と花 | |
是も春気か眠い夕暮 |
- 作者(連衆)
- 白日(真田幸弘)・梅足・立葵・簣十・太路・花足・雲牙・貫環子