宿引の笠も粗(まばらの誤記か)に秋の蠅 | 梨東 |
牛の子を見に廻る半道 | 簀十 |
約束の入間言葉の門違ひ | 呉潭 |
人数か聴て薬ほと鰒 | 莫牙 |
宵(誤字か)待の鷹に時雨をやり過し | 白日 |
九十の年賀ありし関白 | 陸馬 |
薫の火加減とても心利 | 梨東 |
また新尼の爪に糸みち | 梅足 |
有明の残て余らん雲とては | |
渋さうもないむつの鮎 | 莫牙 |
鶉聞礼に庵の窓張て | 梨東 |
茶の湯初てからの息才 | 梅足 |
花盛暦のことく遅束なし | |
軽/\そよ/\実春の風 |
- 作者(連衆)
- 白日(真田幸弘)・梅足・簀十・呉潭・陸馬・莫牙・梨東