春の野にけふも居過す采女下り | 太路 |
眉毛濡して被衣見送る | 菊貫 |
壁ひとへ隣も同し雨屋とり | 梨東 |
二日練る碁に一目の勝 | 太路 |
煎茶にハ手をおろさるゝ師の御坊 | 菊貫 |
石灯籠を居て夜を待つ | 環川 |
庵ひらき吉原からも祝ハれて | 仝 |
袖を留たて見違る娘 | 太路 |
手折るゝ桜も枝垂過たゆゑ | 仝 |
月ハ霞に示?時の竹螺 | 筆 |
他阿?這ふ畔に蛙も居并て | 菊貫 |
袴を着ると愚痴になる長 | 梨東 |
正直も長寿の相の一ツなり | 梅足 |
片はた脱も旅の気散し | フ |
- 作者(連衆)
- 梅足・環川・梨東・菊貫(真田幸弘)・太路