御秘藏の臨月近く袖留て | 里橋 |
木地へ戻りし湯上リの顔 | 李冠 |
塩引ハ傘とならんた掛ケ処 | 虎丸 |
幣て拂ひし神棚の煤 | 仙露 |
空蝉の人肌て居る鼠の巣 | 李冠 |
男の名とも思ふ新造 | 冬央 |
附なから鉄漿の小言の分リ兼 | 里橋 |
入る丁子に消た行燈 | 虎丸 |
わんばくの寝ぞう大の字形リにして | 菊貫 |
月細/\と霞む午時過 | フ |
翦羽子にころりと帯の猫ぢやらし | 太路 |
幸籠に懸相文まて | 花足 |
神國の言はを花ともてはやし | フ |
囃子済ても暮兼る也 | フ |
- 作者(連衆)
- 花足・太路・菊貫(真田幸弘)・冬央・仙露・虎丸・李冠・里橋