松代藩第六代藩主 真田幸弘(菊貫)の文藝

翻刻文書

3裏(3ウ)

画像を拡大する
全盛も今ハ人目を隠し妻 〓(馬に麗)龍
 二心なく刻む師の像 魚渕
須广寺の畠も蛸の寄り所 月扇
 吸付声の松脂に蝉 霞月
夕顔や?病の親に建込て 魚渕
 負給ふなと蕎麦の喰くら 蘭兮
黄檗ハ色/\鳴て黄昏日 蘿道

 気も延/\と花の咲頃
鴬を遠く啼せて肘枕 花明
 禿の髷へと溜る羽子の子 文栄
鬼といふおのこも恋に和らきて 素〓(示偏に央)
 心の月を吹拂ふ風
漂流の地獄て佛冨士見へて 菊貫
 曇らぬ鏡壽の数
作者(連衆)
素〓(示偏に央)・文栄・花明・蘭兮・霞月・月扇・魚渕・〓(馬に麗)龍・菊貫(真田幸弘)・蘿道