稲苅の中を牧士か仕入駒 | 梨東 |
親の欲目に染木算へる | 御 |
いつとなく乱るふ糸の恋衣 | 斗凉 |
百里離れた所に歌の師 | 梅足 |
情なく舟曳岸の杜若 | 馬隠 |
関の厠に昼の蚊柱 | 梨東 |
仇討はあの乞食かと驚きて | 御 |
齢ハ百と苦界三年 | 斗凉 |
恨いふ顔にも愛のこぼれける | 梅足 |
水屋に聞ハ今朝の旅立 | 馬隠 |
来るや否懇意の多き京の宿 | 梨東 |
爰にも飛騨の工む御社 | 馬隠 |
垣結ふて謂ありけなる花一木 | フ |
みせののれんに狂ふ山鳥 | フ |
- 作者(連衆)
- 菊貫(真田幸弘)・馬隠・梅足・斗涼・梨東