稲こきの手拭とれハ長か妻 | 牛如 |
楽書のある他家の白壁 | 芦風 |
伴頭の風を占ふ明り窓 | 杵十 |
稚顔にも見ゆる福相 | 御 |
世を捨て拍子ぬけたる年の暮 | 馬隠 |
角を隠して雪の柊 | 立葵 |
大坂ハもれて無慙な五十町 | 雲牙 |
そ相過て叱る振袖 | 馬隠 |
扁鵲も及ハぬ老の匙加減 | 芦風 |
地理の絵図出す対陣の隙 | 牛如 |
獨り子のやうに駿馬を育あけ | 雲牙 |
酔たひ思ふ故郷の茶 | 太路 |
僧送る月に野道の玉薬 | 牛如 |
何松虫のこころ鳴らん | フ |
- 作者(連衆)
- 太路・雲牙・立葵・馬隠・御(真田幸弘)・杵十・芦風・牛如