腰ひねりして鮟鱇の釣し切 | 杵十 |
盞か替て二人立酌 | 菊貫 |
小男の始末にこまる引出もの | 太路 |
畳の縁りを遠く這ふ蟻 | 中路 |
公事宿に美濃と近江の床ならひ | 雲牙 |
牽頭に聞は忘れぬ本ンの名 | 中路 |
縁の口ないも宗旨か宗旨から | 梅足 |
教化咄に叩く痩せ膝 | 立葵 |
柊は雪を袋の誰なれや | 牛如 |
鬼一口とかゝる升呑 | 杵十 |
振袖に都言葉を嬲れて | 太路 |
破つた文を拾ふ遊山温泉 | 菊貫 |
なを朧花の上なる月の色 | |
春は行ぬけ免す大寺 | 牛如 |
- 作者(連衆)
- 牛如・立葵・梅足・雲牙・中路・太路・菊貫(真田幸弘)・杵十